TakahiroNakano
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カートリッジの構造とフィルム詰め替えのお話


 現在はSingle-8も値上がりしたので、Super 8との値段差は少なくなりましたが、昔はSingle-8のほうがずっと安かったのです。またコダクロームの国内現像が中止になった当時は、Super 8の現像は1ヶ月以上かかったのでした。そんなわけで学生時代には、Single-8のフィルムをSuper 8のカートリッジに詰め替え、撮影後Single-8のカートリッジに戻して現像に出す、ということをやってました。Super 8の方が魅力的なカメラがいっぱいあります。それを如何に安いコストで使うかを考えたのでした。画質ではコダクロームが一番だったんですけどね。注意事項としては、一度開けた形跡のあるものは現像出来ないと言われたことがあります。元と同じ状態になっていると言ってもだめでした。まぁ現像作業のトラブル防止ということでは仕方ないのですが、そういう時はあきらめて自家現像です。


 Single-8は素直な構造です。この作りのおかげで正逆転自由です。蓋側に付いている銀色のものは、コアを押さえるバネです。これで軽くテンションがかかっています。カートリッジの接着は弱くて、ほとんどはめ込みのような感じです。うまくやれば無傷で開けることが出来ます。カブらないようにちょっとだけ開けて、後はダークバッグの中での作業です。


 コアは2つとも同じ形状です。フィルムの真ん中にスリットが開いていて、それを引っ掛けるようになっています。


 Super 8は大変開けにくい作りです。開けることを考えた作りではありません。開けようとする方が間違っているのです。しっかり接着してあるので、割らずに開けるのは結構大変。根気よくやるしかありません。中古カメラに入っていたものを集めて、詰め替え用のカートリッジをいくつも作ったのでした。


 供給側はコアには巻かれていません。ロール状になって入っているだけです。
 Single-8のフィルムを入れる場合は、ゆるゆると緩めてここに入る大きさまで広げたロールを作るのです。


 生フィルムは薄いプラスチックのトレーに載っているのですが、このトレーがあることで、フィルムがスムーズに送られていきます。これが無いと引っかかってしまってフィルムが送られません。


 巻き取り側です。
 Super 8でもオーバーラップの出来るカメラがあります。まず巻き取り軸を止めてフェードアウトしながら、欠き落としだけでフィルムをたくし込んでいきます。その分を今度は供給側に戻していきます。そしてフェードインしながら通常駆動します。カートリッジ内の空きスペースを利用しているので長さに限界があり、だいたい3秒分くらいです。使い始めや終わりの方の、どちらかの空きスペースが少ない場合、うまく動作ないことがあります。


 巻き取り側にはストッパーがあります。ラチェットのようになっていてコアが逆回転しないようになっています。


 Super 8のフィルム頭はコアにカシメてあります。最初の何巻きかは溝の中に入るようになっています。そのおかげでタケノコにならずに巻き取られます。Single-8フィルムの頭はテープで留めてしまいます。

 


 プレッシャープレートのバネは薄い金属板。何度も使うにはちょっと不安。


 最初の状態を再現したところ。実際はダークバッグの中なので、手探りでフィルムの通っている経路を確かめます。そして緩まないようにしっかり持って...


 外側をパコっとはめます。で、注意してダークバッグから出してテープで留めるのですが、パーマセルだと厚すぎてカメラに入らない場合があります。カートリッジが割れたり欠けたりしていなければセロハンテープでも大丈夫。
 今考えると非常にめんどくさいですが、当時はよくやっていました。慣れてくると1本10分くらいで出来たのです。


 新婚旅行のとき、こうして作ったフィルムを何本か持っていきました。ロンドンにWidescreen Centreという8mmも扱っているお店があるのですが、そこにフィルムを買いにいった時に、こうやって詰め替えて使っていると言う話をしたのです。すると店員さんが「Oh!そんなことするならイイモノがあるYO!」と言って出して来たのが、このロシア製のカートリッジです。


 さすがロシア、いろんなものを作ってます。これは詰め替え用のSuper 8カートリッジなのです。プレッシャープレートは金属製です。こんなものがあるなんて知りませんでした。へぇーっと感心していると、2個プレゼントしてくれました!どうもありがとう!